2019.09.02
お酒の話「ひやおろし」「秋あがり」
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この記事を書いた人
亜門お酒の仕入れ担当
黒澤 真人
暑い夏が過ぎて、季節は秋に変わりつつありますね。
利き酒より飲み重視、亜門の仕入れ担当黒澤です。
今年も季節の地酒「ひやおろし」が入荷してまいりました!
今回は、秋の日本酒「ひやおろし」「秋あがり」をご紹介します。
通年出荷されている日本酒は、
一般的に春先に出来上がった日本酒を貯蔵前に1回目火入れ、
出荷する前に2回目の火入れ。火入れ→加熱処理をすることで
品質が安定させ長期保存が可能になり1年中楽しむことが出来ます。
では「ひやおろし」は?といいますと
簡単に言うと春に一回火入れを行って劣化を防ぎ貯蔵します。
そして秋に、火入れを行わずに出荷される「生詰め」のお酒です。
つまり二回目の火入れを行わないので、生の味わい、日本酒本来の味わいを
堪能できる日本酒なのです。
「ひや」とは冷たくするのではなく、常温を意味します。
春に出来上がった日本酒を1回だけ火入れし、暑い夏の間は涼しい蔵のなかで貯蔵。
気温が下がってきた秋に日本酒の温度が外の気温と同じくらいになった時に卸す(出荷)
「常温(冷や)」のまま「卸す(おろす)」ため
「ひやおろし」と呼ばれるようになりました。
程よく熟成されたひやおろしは、穏やかな香りとまろやかな味わいが特徴です。
また、秋になって味わいが丸みを帯び、酒質が向上することから
最近は「秋あがり」ともいいます。
何か「ひやおろし」よりも「秋あがり」の方が聞こえがいいですね。
と言うことで「ひやおろし」「秋あがり」は秋に味わえる季節限定の日本酒です。
是非、秋の味覚とご一緒にお楽しみください!